耳垂裂

耳垂裂とは

耳垂裂とは耳垂とはいわゆる耳たぶのことであり、耳垂裂は耳たぶが先天的あるいは後天的に裂けた状態を言います。
先天的な耳垂裂は稀で、ほとんどが外傷による後天的なものです。ピアスが原因となることがほとんどで、衣服などに引っかかったときや、ピアスの重みで耳たぶの穴が広がることで起こります。

耳垂裂の治療

耳垂裂の治療は裂けた耳たぶを手術で縫い合わせることで行います。単純に縫合するだけでは、形がいびつになってしまうため、数種類の手術法の中から、患者様の症状に合わせてご提案し、最終的な治療方針を決定いたします。
当院では「Z形成術」「W形成術」の2種類で行い、いずれも局所麻酔による手術でお時間は20分ほどで終了いたします。

Z形成術

耳垂裂の手術で最も一般的な方法で、縫い目がアルファベットのZ字状になるため、こう呼ばれています。
方法は、裂け目にそれぞれ小さな切れ込みを入れ、それぞれを組み合わせるかたちで縫合します。

W形成術

縫い目がアルファベットのWを連ねたような形になるのが特徴で、裂けた耳たぶの両側をV字型に切り込んで縫い合わせます。

耳垂裂治療の費用

先天性耳垂裂は保険適用での診療になります。
ただし、後天的な耳垂裂に関しては保険適用外で、全額自己負担による治療となります。あらかじめご了承ください。

治療後の経過について

術後、最初は耳たぶに少し赤みがありますが、数か月もすると治まっていき、痕も目立たなくなっていきます。
ケロイドが生じやすい患者様は、耳垂裂の手術痕がケロイドになる場合もあり、その際はケロイドの治療が必要になります。

耳垂裂を放置すると

耳垂裂によって裂けた耳たぶは、元に戻ることはなく、自然治癒しても耳たぶの変形が残り、瘢痕を生じます。
また、放置している間に患部に細菌が感染すると、炎症によって耳がただれて腫れ、治りが遅くなったりします。